Quantcast
Channel: ★wide range★
Viewing all articles
Browse latest Browse all 6086

【 2020 10.12 週末限定】お前の願い 全部叶えてやるよ、、、〜OFFGUN編〜

$
0
0


プラダ、 フェンディ 、、ヴィトン、、、シャネル、、、、、

他に欲しいものないか、、、、、

Gun、、、、、

お前が見えないよ…...

何処にいる

最期まで 一緒だって 言ったろ。。。。。

俺も今 お前のとこ 行くから、、、 待ってろ.....。





白い灰が舞ってる

火山灰 それとも、噂に聞く 死の灰ってやつ?

何時間も かつて 道だった所を歩く

金ピカだった錆び付いた建物を目指す

目の端が 擦りすぎて千切れ

片目が開かなくなった。

パピとお揃いのブレスレットの切れ端を握りしめて 目を瞑る。

次に目を開いたら、 僕は彼の腕の中だろうか.....。

確信は得られないけど、そうだといい。

そうだったら 僕は 救われる。。。。。

腰を押さえ、前に進むことを拒む足を持ち上げ、歩を進める。

After mess secondary ... えげつない衝撃波

僕達の愛の巣も木っ端微塵さ

誰にも避けられない 自然の怒りは

この地球を全て 無に還す。

僕が生きている理由

そんなこと 後世 誰も知らない

僕が ノーン達を見つけられなかったら、 僕のウィキペディアもそこで終わりなのだから。

.....って 誰が 情報を追加するんだって話だよね。

骨が折れた 腰を支えきれず、誰かの骨の欠片の上に倒れる。

涙も出ない

痛みもない

予測する 自分のエンドを客観的に  瓦礫の上に並べる。

AもTもPも イレイザーで消される瀬戸際だ。

待ってよ! 先生 まだ 板書は済んでない!

僕の記憶を上書きしないで

僕はまだ イキテイル。




助けたいよね

うん 助けたい

助けてもらった

ぴーたちを探そう。





「ぴがん! 聞こえる? 僕だよ クリス!」

「ぴがん、ぴおふは?」


ノーン達.....幻聴?

「ぴしん、矢継ぎ早過ぎだって! モルヒネ出して。」

この際、仕方ない 打っちゃおう!それとも...がいいんじゃない? アドレナリン注...

何やら やばいもので僕をどうにかしようとしてる

「、、、、、 ノーンシントー  、キットを止めて、僕は正気だ。。。。。」

ぴがん! 生きてる!と ダンジグのような2人の声が駆け回る。

「ぴがん、 許して、、、  アドレナリン出してもらわないと困るから、、、、、」

胸に打たれた 注射が全身を駆け巡ると同時に

涙が零れる。

僕 一人になっちゃった。

愛する人を失った。







エルメスか、、、、、 高価だな… でもいい.....

なんでも お前にやる

おもちゃの指輪だと?

いつか お前と約束したな

あの創りものの 契約書を

真実にしようって。

今なら 何千枚でもサインする

そしたら Gun 俺を諌めてよ

おちゃらけないで、家族になるんだよって。

テイとSK夫夫を保証人に。

生きていればの話だがな。

右手は千切れた。 左で書くか。

ただ 今は不可能だ。

パートナーのお前が見つからない。

「Gun、、、お前に会いたいよ、、、俺の財布渡すから..... 買い物行こうぜ…..」







双子の天使が 僕を手当する。

二人ともやせ細って、 地獄のようなこの世界に居ると、到底天使には見えない風貌だけど、懐かしい顔ぶれを見間違う筈はない。

地獄に舞い降りたPERAYAエンジェル

薬の匂いをプンプンさせて  僕の苦しみを和らげようとしている。

「ぴがん 、腰骨以外は軽傷だよ 良かったね。」

「奇跡だ 。ぴがんを見つけられた。」

本当に 。生きていれば良いことあるんだな。

だが僕は致命傷を負ってる。
僕にとって1番尊いものを無くしたんだから。

「ぴー、泣いちゃ駄目。目が開かなくなるよ?」

「いいよ もう。。。。なんにも見たくない。」

痩せてガリガリのシントーが立ち上がって喚く、 元気なノーンだ。

「泣くなら 悲しい時にしてよ! 僕達がぴがんに会えたの 嬉しくないの!僕は凄く嬉しい!ぴがんだけ泣くのはおかしいよ!」

街がこんなになっちゃって、いよいよノーンも狂ったのか。

クリスが シントーを抱きしめて 宥める。

「怒らないで ぴしん、きちんと説明しなくちゃ」

自分も泣いている癖に 僕に泣くなって怒るのかい? まだ涙が出るってことに驚きもするよ。。。。。

比較的 平たい鉄板を運び 僕を乗せる。
熱さはない 火傷の心配はしなくていいな。
鉄板の担架は、だだっ広い瓦礫と骨のグラウンドをゆっくりと進む。

「どこへ行くの?」

「金ピカだった僕らのアナグラだよ。ここより少しは悲惨じゃないよ。」

歩いてきた道のりは、間違っていなかったんだ。1度だけ、電波が生きているうちに、2人の潜った地下の入口を検索した。
金色の寺院の屋根と同じ造りの集合だ。僧侶が祈りを捧げる下で 彼らは護られている事を知った。
僕とパピは、ノーン達は安全だと安心した。

「ただ少し遠いんだ。パピの家の方がここより近かった。休みながら 行くね。僕らの話を聞いてね。落ち着いてね、ぴがん。」

白くて綺麗だったクリスの肌は煤け 伸び切ったタンクトップの脇から肋が浮き出て見える。
彼らは 僕達より 辛い思いをしたのかもしれない。
地上が滅びて 機能しなくなって 供給が怠り、彼らは飢えた。 一瞬で消し飛んだ人類の方がまだマシだった。
だったら どうして 僕はまだ生きているの? 
皆 灰になったのに、、、、、何日経ったの?

「僕は何? ノーン達 本当は何?」

担架が止まる。
のそりと2人が僕を見下ろす。
怖い

地下道だったところの窪みに僕を降ろし、二人も座る。

「幽霊じゃないよ。 僕達は生きてる」

「ぴがん さっきは怒鳴ってごめん  奇跡が起きて興奮したんだ」

二人は また 僕を運ぶ

そして、水を含ませたスポンジを僕にくれた。
ゆっくり含んでと僕に促し、そして二人は ゆっくり話始める。

壮絶な地下生活。地球が終わっておそらく3週間くらいだと。

僕もまた 数日間眠っていたこと

ここまで全てが奇跡だということ



∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

在りし日  地球防衛軍のささやかな日々

「Gun、また散らかしてんな、 何見てんの?」

僕は パピと写った写真をアルバムに貼っていた。

韓国や台湾、日本も旅したね。

楽しかったなぁ。お気に入りの服を着て、二人でデート。夜の街もブラブラ歩いてさ。

「懐かしいでしょ? ほら これはピテイが撮ってくれたの。」

「俺しか写ってないのは? なんで お前が持ってるんだ。」

ピテイはパピと僕が別々の仕事の時の写真もくれるんだ。

「ピテイは優しいよね。いつも僕らを気遣ってくれた。」

「.....ああ、、、 あいつは誰にだって優しいよ。 元気かな?」

彼は、故郷に帰った。祖母と家族と暮らすんだと。

「ラインしてみたら? 僕がする?」

「いや、いい。声聞いたら 会いたくなる。危険は犯せない。」

そうだよね… 太陽は熱さを増し 一回り大きく膨張したという話だ。
犯罪も増えて、僕らの出動も多くなった。
パピはこの間 バイクで転けて 擦り傷を作った。
暴動で襲われたファーマシーの消毒液と軟膏を頂いた。いくら通貨が廃止されたとは言え、持ち去るのは気が引けるんだ。だから僕はお金をレジ横に置いた。
人間らしく 暮らしたいんだ。

怪我の手当をした時、急にパピが聞いた事あったな。すっ転んで、弱気になったのか、身体の左側から数箇所 血を流しながら、、、、、。

「なあ Gun  お前が今一番欲しいものってなに?」

言ってみろと言われたけど、叶うわけないから言わなかった。

特にないよ。

パピと暮らせれば 楽しいから 、満足だと それだけ答えた。

パピは時折、1人で出かけ、僕に新しい服や靴を買ってきた。 レシートを見せて、お金を払ったことを証明した。

僕と同じ思想で 大人の男らしく、誠実に暮らした。 僕は、いつも 彼を見て、自由人だけど、芯のある男でありたいと思ったよ。

「パピ、このTeeシャツ欲しかったんだ。売ってたんだね。」
ありがとう。
流通がストップしない理由。
皆 人類は懸命に生きいるからだ。

「着てみろよ。SNSに投稿しよう。#ATPwearsnewcloth  付けてさ。」

新品のタグが付いたまま 僕は頭から被り、両腕を伸ばし、窓辺に立った。

大きなロゴとメリハリの効いた配色 曇り空から微かに差す陽で僕の身体に七色を落とす。

「よし、、、OK…慣れたもんだろ、 アップするの。」

虹のスタンプとお決まりのハッシュタグ。
お洒落なパピの投稿に、気づかないファンはいない。 クレジットが無くても、恋人が撮ったんでしょ?とバレバレだ。

「汚れちゃうね...着替えるね。」

脱ごうとすると 背中にパピの手が滑り込む。

「着てろよ。汚れたっていい 、、、また買ってやる。なあ.... 抱いていい?」

目を閉じて、OFFを全身で受けいれる。

しなやかな指は 僕を何度でも絶頂へ誘う。

僕は幸せだ。好きな人と一緒にいられるだけで とても.....。



∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


シントーは穏やかな声で、けれどハッキリと 驚きの言葉を発する。

「嘘.....」

「ぴしんは嘘 吐かないよ  ね?」

「勿論。ぴがん、よく聞いてね…」

震えが止まらない。

こんなことってあるの?

「お前の願いはなんだって、 聞いてって言われた。」


最後に抱き合った日    

パピは、また 僕に欲しいものを聞いたんだ。
僕は、パピに突き上げられて、苦しいフリをして、喘ぐだけに徹した。

僕の欲しいもの

言ったら 困惑するに決まってるから。

困らせて 気まずくなるの嫌だったんだ。

どうして キットとシントーにまで そんなことを聞くの?

パピが 言ったの? 信頼してるノーン達の作り事じゃないのなら

僕は、 願いを口にしても 許されるのかな…


「...パピと家族になりたいっ、、、」

静寂と言うよりは 無音。

鳥も鳴かない

木々もざわつかない

それなのに 僕の耳には 幸せの鐘の音が聴こえる。

やっぱり 二人は天使になったんだ。

僕を迎えに来たんだ、、、そうに違いない、、、、、。

「ぴー、 言って満足しないでね!」

キットが僕の肩を揺らす。

微笑んだ 顔の二人が目に映る。

じゃあ いくよ せーのだよ ぴしんと ごにょごにょ呟いている

息ぴったりの一番聞きたかった言葉。

「Gun、お前の願い 全部叶えてやるよ! by OFF! 」


OFFGUNの願い全部叶えてあげよ? ぴしん!〜kristSingto編〜 に続く。















Viewing all articles
Browse latest Browse all 6086

Trending Articles