ここは とある町の、二丁目の教会
気心の知れた 聖職者数人を引き連れて、私は この教会に赴任した。
マイネームイズ Gxxod
ホーリーネームが主と同じだとは 非礼極まりないとお思いか?
私の愛する 聖職者達は、皆口々に言う。
「いいんじゃないっすか? 神っぽいし 」
「神々しいですよ。 実際、、、 朝とか陽の光 遮り 頭 輝いてますもん。」
「神父様あ、今月 僕 お給金使ってピンチ!僕の真実の 神様って、、、貴方しか知らない。。。。」
そういう風に 私は慕われている。
一神父として 神に身を捧げた身として 彼らを共に支えていきたいと思っている。
今日は この街に来て、二度目の日曜の礼拝である。
「今日の伴奏は basくんだったね。どう 落ち着いて弾けるかい?」
「はい 神父さま。 神父様のメッセージが長くならない限り、ウトウトとはならないでしょう。」
「あれはだねえ 神のお言葉を私は代わりに話し 迷える者達を、、、、、」
bas君は おもむろに 私の唇に指を当てる。
ば、ばすくん.....?
次の言葉が紡げない。これって、、、、、
「そういうのですよ 神父さま、僕達は皆 貴方の教えで救われるのです。 長くなくても伝わってるんです。」
透き通る白い肌 か弱い指先が ゆっくりと私から離れる。
Basくん 私の教会の聖職者で一番弟子。
なにゆえこの美しい男子が、 神道に入ろうと思ったのかにはそれ相応の理由があるのだ。 それは後々話していこう。
私はこの子の物怖じしない姿勢と、美しさに傲慢にならず 尚且つ私の教えにも従順な態度に尊敬している。時折 私見せる憂いた表情を未熟な私は感じ取る事が出来ていない。。。。
bas君は 私のことを......?
おお 主よ。。。。。。。。
この言葉はこういう時に使うのですよね?
「と、ところで、キム君とコプ君はお掃除中かな?」
「ああ、、、、、あの二人なら 告解室で なにやらやってましたよ。」
「掃除かな?」
「違いますよ。カソック脱いでましたよ。掃除じゃないです。」
どういうことかな basくん?
例えば 私がアルバを脱いで、ステンドグラスを拭いていたら それが教えと伝わるみたいな感じかな?
「一応 言っときました。飛び散った汁は丁寧に掃除しておくように。」
汁とは? 夕方の礼拝で振る舞うスープのことだろうか?
とにかく そろそろ 礼拝の時間である。
「神父様 遅くなりました 掃除完了でーす!」
「ん? コプ君 どうした? 顔が赤いが、熱でもあるのかな?」
カソックコートの襟元をぎゅっと合わせ、目を背ける
コプター君。 この子は 3番弟子だ。
固く結んだ薄い唇 丸い瞳が可愛らしい男子である。
「大丈夫です。ぴこぷは丹念に掃除を行ったせいで疲れただけです。 ね?ぴー、、、 一生懸命しましたよね?」
舌舐めずるクールビューティ キモン君
容姿端麗 頭脳明晰な2番弟子。
「そうかー! この教会を盛り上げようと尽力する気持ち 大切な事だ。さあ、 君たちも 配置に着いて、礼拝者をお迎えしよう!」
前回よりも お祈りの人が増えたようだ。
まだまだ地域に溶け込むには程遠いだろうが 私はこの神の家を盛り立てていきたい。
「神父さまあ、着席が済んだようですよ。 先にオルガン弾いちゃってもいいっすか?」
「ああ 、、、いいよ! 歌で皆の心を安らかにしてからのメッセージもいいね。」
清々しい朝の教会に 聖歌隊の歌が響く
ステンドグラスから色とりどりの光が採りこまれ美しい。
列席する者達に 降り注ぐ光は一日の祝福を賜るもの。
老若男女 集いて 心を鎮める。貴重な時間だ。
? なんだ あの眩い光は?
白く飛んだ空間
教会の扉を遅れて開いた者はゆっくりと入ってくる。
ブルーのカーペットに羽を散らして歩いているようだ。
天使が 我が教会に舞い降りた.....?
「ついに 私の祈りが守護天使に届いたのか....?」
「なにやら ブツブツ言ってんですか? ゴッド神父。」
「キムくん 天使が、、、、、見えるかね?」
「え?今 遅れて来た奴? ああ、、、、、、知ってるよな ぴこぷ?」
誰よ、誰誰?
「3丁目のシェーンポチラット家の次男っすよ。」
天使っちゃあ 天使だよなあと 2人で頷いている。
この町内に住んでいるのか。
全くもって 美しい
天使と見まごう程だ。
「シェーンポチラット家の次男の名前は知ってるのかな?」
ニヤニヤする2人。
「クリスだったかな。 手出すつもりだな神父様」キム君君は何を言ってるんだ。
「.....ドスケベ 」? コプクンンンン!?
それにしても美しい。
この町内にうちの聖職者以外にこんな綺麗な男子が居るなんて これも神の導きかも知れないな。
この日 私は少々浮かれたメッセージを告げてしまった。
冷たい視線が 私の右横から注がれるが 試練だと受け止めよう。
寄付を下さる 方から頂いた小麦粉で作った クッキーを礼拝者にお配りする。
そして あのクリスという男子が私の元へやってくる。
「礼拝ありがとう。あなたは 初めての方ですね。」
「近所に住んでます。ピラワットです。 」
「ピラワットくん、、、初めまして 神父のイチパットです。」
サワディと手を合わせ クリス君は私の前を通り過ぎる
「待って。」
思わず 手を合わせ掴んでしまう。
驚いて 上目遣いで私を見る姿は まるで上級天使....会ったことないが....
「神父さま?」
「あの、、、、、また 来てくれますか?」
聖職者達は 私たちを見ている。
神と天使とは こんな感じだろうか。
「はい... もちろんです。クリスって呼んでください。」
クリス ... クリスト降臨。
どうしてだろう
悠久の鐘の音が鳴り響く。
「ハレルヤじゃね?」 キム君 そうだよ。
「神父様にも春が来そうだね。」春とは? 常春エデンのことかね? コプ君
「...この人 可愛いものには目がないよな 、僕とかね。」 そうだね bas君 君が一番だよ。
って 全部聞こえるように言うよね 君たち。
続く。